新聞の使い方(総合)

競馬統計新聞の読み方、新聞に掲載している内容を解説していきます。

 

 

競馬統計新聞は、

①レース波乱予測

②推定確率・回収率

③推定決着率

④統計グラフ

⑤過去データ分析

上記の5つで構成されています。

 

①レース波乱予測

・開催日

・レース番号、レース名

・レースパターン(波乱度)

・馬連決着率

・3連複決着率

レース攻略の基本的な情報を、ここに記載しています。

レースパターン(波乱度)は、日刊スポーツ公認のコンピ研究家、田中洋平氏の許可を得てテクニカル6のパターンを掲載しています。

 

 

 

 

パターン(ptn)は6段階あって、数字が大きいほど順当の決着になります。

反対にパターン1と数字が小さくなると、波乱が起きる可能性が高くなる傾向です。

 

 

パターン6の場合、上位6頭の馬連ボックス馬券を買えば、82%の確率で当たることを意味しています。

パターン1の場合は、上位6頭の馬連ボックス馬券を買っても、54%しか当たりません。

このレース波乱度を事前に知っている効果は大きく、ムダな買い目を減らすことができます。

 

②推定確率・回収率

推定確率はテクニカル6のレースパターンを素に、過去のレース結果を分析して算出しています。

その馬がどれくらいの確率で馬券に絡むのかが、事前に予測できる仕様になっています。

競馬統計新聞のメインエンジンである推定確率表

各馬のパワーバランスから、過去の類似レースを探し出して確率を推定。

事前に各馬がどれくらいの確率で走るのかが分かります。

使い方の一例をお見せしましょう。

5番 エイシンギアアップ(4.1倍)

6番 グランパラディーゾ(3.0倍)

12番 ローウェル(6.4倍)

※右側のカッコ内は実際の単勝オッズ

この馬たちは統計新聞で単勝1~3番人気に推されている3頭。

3頭の推定勝率を足すと77.1%あり、この3頭で決まる可能性が大きいと統計新聞は予想。

ここから計算すると、3頭の合成単勝オッズは1.36倍。

推定勝率が77.1%あって、オッズが1.36倍ということは、推定回収率は105%になります。

この3頭の単勝馬券はオトクだということが事前に分かる、画期的で新しい新聞なのです。

 

■オッズの歪みを利用した馬券の買い方

 

オッズの歪みが発生しやすいのは、テクニカル6のパターン1、パターン2のレースです。

(ptn1→パターン1、ptn2→パターン2)

統計新聞の右上に表示されています。

ここで言うオッズの歪みとは何なのか?というと、それは「過剰人気」です。

本来の実力以上に馬券が買われて、オッズが低くなっている馬が過剰人気。

その過剰人気馬がいるレースでは、相対的にオッズが甘くなる馬が出現します。

推定オッズより実オッズが低いものを、オレンジ色に表記しています。

これが過剰人気の状態で、本来の実力以上に馬券が買われていることを示しています。

それに対して黒文字表記の馬は、相対的にオッズが甘くなっている馬となります。

つまり期待値が1を超えていると判断。

黒文字の7頭が買いなのですが、10番のジェラペッシュは推定勝率3%以下なので出番が無さそう。

残りの6頭の単勝を買うという判断で良いでしょう。

 

 

結果は推定オッズ9.3倍だったルルローズが勝利して、単勝配当は2120円と大幅アップ。

過小評価されてオッズが甘くなった恩恵を受けるカタチとなりました。

このようにオッズの歪みを利用した期待値論は、条件さえ整えば積極的に狙うことができます。

テクニカル6のパターン1、パターン2のレースで、期待値の高い中穴馬を狙うイメージです。

パターン3~6の場合、たとえ過剰人気になっていたとして、その過剰人気になった上位の馬たちで決着することが多い傾向。

その分、中穴馬の出番が少なくなります。

まとめ

1,パターン(ptn) 1,2 のみに参加

2,表に記された単勝オッズを、実オッズが超えた馬を選出(期待値1を超えた)

3,推定勝率3%以下は切り捨てる

 

■推定回収率が優秀なゾーンの狙い方

過去のレースから、単勝回収率が優秀な馬が分かるのも統計新聞のウリです。

まずは回収率90%以上の馬をピックアップしましょう。

(勝率20%以上+回収率90%以上)なら、馬名の部分が赤色に点灯します。

(勝率5%以上+回収率90%以上)なら、馬名がオレンジ色に点灯します。

 

 

次に推定勝率に注目。

推定勝率が20%を超える馬(赤色)は、信頼軸となります。

勝率31% 連対率57% 複勝率62% 単勝回収率98%

このレースの場合、シルヴェリオとクロワドフェールが信頼軸。

一発が狙えて面白そうなのが、タイセイモンストルとなります。

 

 

無色でも、回収率90%以上の馬は、紐馬として注意しましょう。

続いてオレンジ色に点灯した場合です。

 

 

オレンジ色の場合は信頼軸までは行かないので、軽く狙う感じの扱いになります。

このレースはダイナストーン、メイショウホオズキ、リュクスフレンド、エレボアブランシュ、ポルトヴェッキオの5頭が拮抗。

もっとも妙味があるのは、ダイナストーンと判定。

 

 

単勝回収率が優秀なゾーンはパターンに関係なく、全レースで活用できます。

回収率の期待値が高い馬を、探し出してください。

 

■決着率のズレについて

統計新聞の上段に表示されている人気上位3頭の馬連決着率が53%であるのに対して、

下段にある推定決着率を足すと45.2%に。

これは本来同じ数値になるはずですが、別理論で算出しているため多少違ってきます。

1つの理論だと予測に偏り(バイアス)が生じるため、わざと別系統で算出しているのです。

この場合の馬連決着率は、あいだを取って50%弱くらいの決着だと予測しましょう。

 

 

③推定決着率の使い方

推定オッズは単勝と同様に、オッズの歪みが生じたレースで威力を発揮します。

(オッズが歪むレース → テクニカル6のパターン1、パターン2のレース)

このレースの場合、推定単勝オッズ4.4倍のショウリュウレーヴが、実オッズでは1.9倍とあきらかに過剰人気。

その他、11番のゾログラヴィティや10番のフォースオブウィルなんかも、やや過剰人気の雰囲気です。

それに相反して、6番ジュビリーヘッドや8番トキメキの実オッズが過小評価です。

 

 

そこで推定馬連オッズを見てみると、やはり6番絡みと8番絡みの馬連が甘くなっていました。

(※実際はJRAのホームページなどで、実オッズと比べる作業が必要です)

馬連人気トップ10では、オレンジ枠の5点の妙味が高そうですね。

 

 

このレースは期待値1を超えていた2頭で決着。

馬連2340円と、推定よりアップした配当をいただきました。

ちなみに馬連人気トップ10の馬連10点買いをすると、的中率は63%あります。

このトップ10の中から、期待値の高い組み合わせを買うことで、勝利に近づきます。

 

④統計グラフの使い方

統計グラフは、JRAの人気ごとの平均勝率と比較したグラフで、どんな勢力図か?どこが回収率の高いゾーンか?をグラフで表示しています。

基本的に平均値を上回った馬が狙い目になります。

また上位人気のゾーンで平均値を上回った馬は、軸馬として最適な存在です。

■1強タイプは紐荒れを狙う

 

■2強タイプは2番人気を重視

 

■3強タイプは3番人気を重視

 

■混戦タイプは下位の平均値以上を重視

 

 

■的中レース例1

2022年4月9日(土)阪神12R

このレースは混戦レースで、下位の台頭が期待できるグラフの並び。

平均値との乖離が大きい14番、16番、15番、7番の4頭が第一候補。

次に解離の小さい12番、9番、11番の3頭が第二候補となる。

第一候補と第二候補については、スピード指数などの能力系ファクターで絞っても良い。

または単勝オッズとのバランスを見て、第二候補を買い目に入れる作戦もあり。

1着 7番 エイユーストロング(9番人気)

 

■的中レース例2

2022年5月7日(土)中京11R 京都新聞杯

このレースは1番人気の10番が抜けているが、下位の台頭も期待できるグラフの並び。

平均値以上の12番、1番、3番、9番の4頭が候補にあがる。

1着 3番 アスクワイルドモア(8番人気)

グラフの形によって、予想するレースがどのような勢力分布図になっているかが一目瞭然で把握できます。

また長期的に見るとプラスになる買い方へ導いてくれるのが、この統計グラフになります。

自分の買い方に合ったレースを、効率的に見つけられるのも大きなメリットです。

 

⑤過去データ分析の使い方

過去データ分析では、レース施行日から過去5年間分のコースデータを表示しています。

(勝率、連対率、複勝率)

(騎手、調教師、種牡馬、馬主)

上記のカテゴリーで、過去5年のコース成績を表示。

例えば1番のナムラクレアに騎乗する浜中俊騎手は、阪神芝1600m戦の過去5年の勝率が11%という意味です。

2番のカフジテトラゴンに騎乗する古川吉洋騎手は勝率8%、もっとも高いのが川田将雅騎手の勝率29.4%となります。

単勝馬券を買う人は勝率データを重視、馬連を買う人は連対率データを重視、3連系の馬券を買う人は複勝率データを重視。

このように各陣営の施行コースに対する適性が、ひと目では分かるという特徴があります。

また調教師、馬主の場合、重賞で活躍できる人間は一部であり、クラスによって成績が違ってくると考察。

そのため、コースごとの得手不得手が結果に直結しやすいのは、騎手種牡馬だと当欄では考えています。

そこで騎手+種牡馬の勝率を合算したランキングも用意してあります。

 

騎手と種牡馬の勝率を足して2で割ったものをランキング化して、トップ5までをオレンジに点灯。

合算が20%を超える場合は赤色に点灯させています。

このレースの1番人気は18番のナミュールでしたが、ランキングトップ5の圏外なので軽視で良いでしょう。

 

◆1番人気の成績

トップ5以内 勝率36% 連対率56% 複勝率67%

トップ5圏外 勝率33% 連対率49% 複勝率63%

 

この優劣は、すべての人気順位で起こる事象です。

馬券の取捨選択に困ったら、トップ5以内に入っている馬を選びましょう。

 

 

このレースは、ランキング2位のスターズオンアースが勝利しました。

桜花賞は人気サイドの馬が多かったですが、たまに穴馬もランキングトップ5に入ります。

 

 

ホウオウノーサイド(1番人気)

ブルメンダール(2番人気)

コスモノート(6番人気)

アンクロワ(3番人気)

ミッキーハロー(13番人気)

 

赤色に点灯しているホウオウノーサイドが信頼できる軸馬。

オレンジ色は要注意の馬になります。

 

 

このようにトップ5の馬だけで1~2着を独占して、馬連万馬券になることもしばしば。

穴馬がランキングトップ5に入ったら注意しましょう。

 

投稿者プロフィール

統計新聞データ班
統計新聞データ班
最新の投稿